コンビニで

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出先でコピーが必要になったのでコンビニに入る。
お店入り口横のコピー機では、おじいちゃんがファックスを送信中。
後ろに並んだ私からは、ガラス越しに小さなワンコがおじいちゃんに向かってキャンキャンと鳴いているのが見える。店のA看板にリードが引っ掛けられている。おじいちゃんのツレのようだ。
ワンコをチラチラ見ながらお店に入ってくるおばちゃん。格好はちょと派手め。コロコロの付いた買い物袋?キャリヤー?には買い物したものがたくさん入っている。おばちゃんはコピー機の順番に並んでいた私に話しかける。

おばちゃんあらら〜、ワンちゃんかわいそうに。心配になっちゃうわネエ〜
わたしそうですねえ。元気だから繋いでる看板が倒れちゃったら危ないですねえ。
おばちゃんいや、そうじゃなくって。連れていかれちゃうんじゃないかって。
わたしああ、そんなこともあるんですね。
おばちゃん私もワンちゃん飼ってるから心配で。
わたしでも、こちらのかたのお連れさんみたいですから、ガラス越しで見えてるみたいですし。

私が、コピー機の前にいるおじいちゃんを見ながら言うと、
おじいちゃんええ、すんません。
おじいちゃんはコピー機から振り返りながら言う。ファックスは通信中っぽい。
おばちゃんあら、そうなのね〜。
おばちゃんは、なぜかちょっとニヤニヤしながら答えた。

おばちゃんは、引いていた買い物キャリーを、おもむろに店入り口付近に停めた。流れるような動作。そして、キャリーを放ったらかしたまま、すたすたと店の奥に入っていく。

わたし・・・って、いやいや、おかーさん?これ置いてっちゃうの?ワンコよりも、こっちが心配ですけども?

思わずツッコミ入れる私。

おばちゃんはいはい。

おばちゃん飲料売り場へ直進していく。棚で見えなくなった。

わたしいやいや、ちょっとー?

なぜいきなり私が荷物番。笑
ってか、そっちの犬!看板倒れるから暴れるなし!
じいちゃんファックスまだかいな?

おばちゃんはいはい。
戻ってくるおばちゃん。手にはチューハイ3本。
わたしワンコは心配だけど、自分の荷物は心配ないんですか?笑
おばちゃんいーのよー。

おばちゃんは笑っている。
わたしもー、ワンコも荷物も見なきゃで大変だったじゃん私。
おばちゃんあっはっは。
おじいちゃんええ、すんません。
おじいちゃん振り返る。ファックス終わったらしい。
わたしなんやねん。二人して。笑

私が呆れて苦笑いしている間に、おばちゃんはシレッとレジに行き、おじいちゃんは「すいませんね、お待たせしちゃって」と言って、ワンコと一緒に帰って行った。私はやっと、書類のコピー。
普通ならモタモタとファックスするおじいちゃんにイラっとしそうなシチュエーション。おばちゃんの高度なボケに助けられたのか、ガチな天然だったのか・・・。

#高度すぎるボケ
#阿佐ヶ谷のコンビニ
#平日の昼間です

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